第73回 勝兵塾月例会レポート

塾長・最高顧問 元谷 外志雄

塾長・最高顧問 元谷 外志雄

 勝兵塾第73回月例会が、6月15日(木)にアパグループ東京本社で開催されました。冒頭のアパグループ元谷外志雄代表による塾長挨拶では、「先日開催した『バースデーイブ』の会に先立って行われた記者発表会で、ロイター通信の記者が『冬季アジア札幌大会では抗議を受けて書籍を撤去したが、2020年の東京オリンピックでも書籍を撤去するのか』と質問したので、『抗議を受けて書籍を撤去したわけではない。全館貸切であったので、抗議の以前から、客室から全ての情報物を撤去することや事務所として使う部屋からはベッドなども撤去することになっていたのである。当然東京オリンピックでも書籍は撤去しない。自分のホテルに自分の書籍を置いて何が悪いのか』と答えた。そしてその僅か2時間後には、ニューヨーク時間では午前4時頃だったが、英文で記事が配信されていた。その記事は予め作成されていたようで、記事の前半部分では、『アパが中国の抗議を受けて書籍を撤去した』と書き、記事の最後に私が話した内容を付け加えていた。ところが日本語版では『抗議を受けて書籍を撤去した』とは書かず、『韓国と中国の選手団が宿泊先を別のホテルに変更した』などと、英文とは違う内容の記事になっていた。この日本語版の記事には3、800ものコメントが付いていてそのほとんどがアパを支持、応援する内容であり、そのコメントには多いもので27、064もの『いいね』が付いていた。すべてのコメントの『いいね』の数を合計すると数百万にはなるのではないか。書籍問題でアパが有名になり、応援宿泊などもあって、1月から5月まで毎月過去最高売上、過去最高稼働率を達成することができた。」と、メディアによる偏向報道や印象操作を強く批判されました。続けて、6月2日に開催された「『理論近現代史学Ⅲ&増補版』出版記念並びに代表バースデーイブの会」の模様をまとめた動画を視聴しました。この動画の中には、塾長挨拶で触れられた、出版発表会でのロイター通信の記者との質疑応答の場面も収められており、塾生は皆真剣に見入っていました。

NPOアースエイドソサエティ代表のデヴィ・スカルノ様

NPOアースエイドソサエティ代表 デヴィ・スカルノ様

 NPOアースエイドソサエティ代表のデヴィ・スカルノ様は、「最近、眞子様の御婚約という慶事に日本中が沸いている。ここで日本の皇室について考えてみたい。世界最古の王室はエチオピア王室であったが、1974年にクーデターによりハイレ・セラシエ1世が廃位させられて消滅し、日本の皇室が世界で最古となった。昨年8月には天皇陛下が譲位のご意向を表明された。日本にとって天皇とは扇の要であり、要を失うようなことが起きた場合には、中国の脅威が現実のものとなる。中国は日本の土地、特に水源のある土地を買い占めている。そこに中国人が移住してきたら日本はどうなるだろうか。天皇陛下の『おことば』の中で、これまで、いかに象徴天皇としての在り方を模索されながら、国民の安寧と幸せを祈ってこられてきたかをお話しされていた。そして、『おことば』の最後には、『このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ、これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ、ここに私の気持ちをお話しいたしました。』とお話しされている。外国であればすぐにご意向を汲んで次の王を立てるが、日本は違っている。しかし、天皇陛下も一人の人間としてその意思を阻止することはできない。有識者が集まり、天皇陛下の譲位について有識者会議で検討されたが、自民党は一代限りの譲位とし、民進党は恒久的な規定とすることを主張した。最終報告書では、退位は一代限りの特例法によるものとし、退位後の称号が天皇陛下は『上皇』、皇后陛下は『上皇后』、秋篠宮の称号は『皇嗣』とされた。現在皇族には19名の方々がおられ、男性が4名、女性が15名となっている。特例法の付帯決議には女性宮家の創設等が盛り込まれた。男系男子を継続するなら、旧宮家を皇籍に復帰させればよい。民進党の津村啓介氏は秋篠宮や悠仁様がおられるにもかかわらず、男系女子である愛子様を皇太子にと言っている。そうなると皇室は小和田家の系統になり、人心が皇室から離れてしまうのではないか。と同時に125代、2677年続いてきた『皇統』の正当性を失うことになる。天皇陛下は安定的な皇位継承を願っておられる。」と、皇室の在り方と安定的な皇位継承について、問題提起をされました。

衆議院議員の城内実様

衆議院議員 城内実様

 衆議院議員の城内実様は、「中国が抗議をしてきた例の件の報道を見て、『義を見てせざるは勇なきなり』と感じ、代表の携帯に直接電話をして、激励させていただいた。ブレずに徹底的に戦うことが大切である。私も郵政民営化では徹底的に戦ったため、しばらく浪人生活を送っていた。通常、日中等の二国間の歴史認識の問題に第三国は関心を持たないのであるが、別の話題から少しずつ南京大虐殺やいわゆる従軍慰安婦『強制連行』の話をしていくと、だんだんこちらの話に引き込まれてくる。国連特別報告者のデビッド・ケイ氏は一部の特定の偏った団体の意見を信じ込んでおり、日本政府の説明を聞こうとしない。日本のヘイトスピーチは確かに品のないことではあるが、ドイツの極右の難民等に対するテロ活動とは比べたらどうだろうか。捏造や歪曲を真に受けている国連人権理事会も問題であるが、諸悪の根源は反日日本人・マスコミや日本の一部の極端な人権団体である。彼らが言ったことは海外の人権活動を行っている人々も信じる。確かに個々にはまだ人権問題があるが、全体で見れば、わが国は中国や一部の開発途上国、紛争地域等と比べて果たしてどれほどのものだろうか。我々は矜持を持って言うべきことははっきり言うべきである。最終的にどう判断するかは自由であるが、少なくとも捏造や歪曲ではなく、客観的事実に基づいて判断してもらいたい。今この瞬間、中国ではどうなのか。北朝鮮、ウイグル、チベットでは何が起こっているのか。韓国ではどうして歴代大統領が逮捕されたり自殺したりするのか。韓国では真の意味での民主主義が根付いているのだろうか。日本人は、もっと自信を持つべきだ。例えば、隣国と比べて日本人はノーベル賞をいくつ取ったか考えてみよ。ただし、日本人は決して驕らず謙虚であるべきだと思う。私自身もコツコツと英語やドイツ語を勉強し続けて、第三国の人々に歴史認識の問題をこれからも丁寧に説明していく。」と、客観的事実に基づいて外国語で発信していくための取り組みについてお話し頂きました。

衆議院議員で関西勝兵塾事務局長の長尾敬様

衆議院議員で関西勝兵塾事務局長 長尾敬様

 衆議院議員で関西勝兵塾事務局長の長尾敬様は、「勝兵塾では関西支部長を仰せつかっている。私は生命保険会社出身で厚労族ではあるが、ダライ・ラマやラディア・カーデル女史が来日する際にはお迎えをしている。南モンゴルの在日亡命者の話を聞き、中共の人権弾圧に声を上げ、尖閣には5度訪れ、中国による尖閣での領海侵犯と戦ってきた。テロ等準備罪処罰法がようやく成立したが、真夜中の2時半頃に国会の前で反対派が大きな声と太鼓で騒いでいた。このことは、日本では言論の自由、表現の自由が保障されていることを象徴している。デビッド・ケイ氏は日本の憲法で言論の自由、表現の自由が保障されており高い評価をすると書きながら、特定の組織の代弁者であるような言論を行った。6月2日に議員会館で有志と共にケイ氏と面会したが、彼が報告書で書いていることと言っていることが全く違っていた。彼はあくまで提言しているだけで日本を批判するつもりはないと言っていた。その面会の2時間前に外務省は日本の立場をしっかり説明していたが、報告書の内容が歪曲や捏造ではないかという主張でしっかり打ち返していく必要がある。日本人の間には国連至上主義が蔓延っている。今は平時ではあるが、情報戦という点では有事である。国連でデビッド・ケイ氏が特別報告を行ったが、他国はこの報告に何ら関心を持っていない。しかし我々が対峙する勢力は、国連での報告を捉えて国内で反日運動を増幅している。ここに危機の本質がある。ではどうすればよいか。国連に行って日本人のNGOが反論すべきである。他国のNGOは皆政府から何等かの支援を受けて、その利益を代弁している。我々の名誉と誇りを守るために国連に仲間を送り込んでいく必要がある。」と、国連で日本の立場を主張するNGOを支援する必要性を訴えられました。

新しい歴史教科書をつくる会副会長の岡野俊昭様

新しい歴史教科書をつくる会副会長 岡野俊昭様

 長尾様の話を受けて、新しい歴史教科書をつくる会副会長の岡野俊昭様は、「私は山本優美子さんらが国連で演説した時の団長を務めた。アメリカやロシア、中国、韓国は国連分担金をまともに払っていない。国連に行って思ったのは、反日日本人が大挙して国連に来ていることだ。その裏には中国、韓国がいる。日本は国連に対して時々分担金の支払いを止めるべきである。中国やロシア、韓国は分担金を払わずに国連職員に食事をさせている。我々は発言時間を確保するために多くの人々と交渉する必要があり大変だった。日本の正義を主張するためには、人を常駐させる必要がある。」と、国連でのより広い活動の必要性を訴えれました。さらに、デヴィ・スカルノ様は、「ロビイストがいないのは日本だけである。日本にもロビー活動が必要である。」と補足されました。

衆議院議員・外務大臣政務官の小田原潔様

衆議院議員・外務大臣政務官 小田原潔様

 衆議院議員・外務大臣政務官の小田原潔様は、「ピーター・ナバロの『米中もし戦わば』という本がある。ナバロ氏は学者であるが、国際社会には、警察官がいない、相手の意図はわからない、拡大した軍備は縮小しないという、3つの本質があると言っている。中国にはマラッカ・ジレンマというものがある。マラッカ海峡を封鎖されると原油を輸入できず中国経済は破綻するが、マラッカ海峡の制空権、制海権はアメリカに握られている。軍事費はアメリカが60兆円、中国は20兆円だが、中国は情報を盗むので開発費はゼロである。中ソの違いは、中国はWTOに参加していることだが、このことで中国は世界中の技術や資金を継続的に受けることができる。中国の目的は共産党支配の存続である。力による現状変更は安全保障の観点から見なければならない。中国にとって台湾は最前線であり、北朝鮮は堤防である。中国はメディア戦、心理戦、地図戦を使ってくる。貿易は平和の産物であるが、その逆はない。アメリカの覇権に対して中国は大量非対称兵器で対抗してくる。例えば数百万円の機雷や数億円の東風ミサイルで数千億円の空母を沈めることができる。こうしたことが続くと、アメリカ国民の負担感は増し、厭戦感が高まり、台湾や日本を放棄しろ、ということになる。安全保障に取引はなく、力による平和しかない。力が均等なら話し合いは有効であるが、弱者は我慢するのみである。また総合力の最後は兵力である。」と、中国の膨張戦略に警鐘を鳴らし、国際社会の現実を明らかにされました。

麻布私塾会塾長の渡邉春吉様

麻布私塾会塾長 渡邉春吉様

 麻布私塾会塾長の渡邉春吉様は、「麻布私塾会を主宰している。近現代史を深く掘り下げ、現代社会にも通じる教訓を導き出すために、朗読劇を毎月1回公演している。朗読劇の最初の作品が「知られざる硫黄島戦からの教訓」である。この話は、栗林陸軍中将と海軍との硫黄島の防衛方針についての激論を再現したもので、既成事実を守りたい大本営の作戦指導に従う海軍に対して、栗林中将は硫黄島戦を和平交渉のための時間稼ぎと捉え、現地の状況を踏まえてネットワーク構築による持久戦を主張した。栗林中将の作戦はイノベーション理論に基づく弱者の戦略である。栗林中将は、アメリカへの留学の経験から、アメリカでは戦争について正確な報道が行われるため、持久戦を続ければアメリカ国民の間に厭戦感が広まり、講和に持ち込めると考えたのである。このように、一番厳しい時代から現代に通じる教訓が得られるのである。」と語られ、硫黄島の防衛方針を巡る栗林中将と海軍との間の緊迫した激論の一部を実際に演じられました。

在日本ルーマニア商工会議所会頭の酒生文弥様

在日本ルーマニア商工会議所会頭 酒生文弥様

 在日本ルーマニア商工会議所会頭の酒生文弥様は、「渡邉氏の演じる話は大変素晴しく、教科書に載せるべき内容である。学校教育へ働きかけていくべきだ。また、海外に向けても発信していくべきである。こうした点についてどのように考えているか。」と質問され、渡邉様は、「私の公演には現職の歴史教師も来られて、どうしてこうした素晴らしい話が教科書に書かれていないのかと言われる。ただ、今の教育の現状では、近現代史は三学期に教えられることになっているが、実際には生徒が学ぶ時間がない。私は先生方に対して、飲食店にある裏メニューのようなものとして、歴史の嫌いな生徒に向けて、教科書を閉じてこうした話をして欲しいと言っている。海外に向けて発信することは大賛成である。ただ、私も本業は不動産業なので、残念ながらそこまでの時間的余裕がない。」と答えられました。

 

 最後に塾長は、「本日も大変素晴らしい講師の方々に講演して頂いた。世界で最も反日なのは日本である。どうしてそうなったのか、その資金はどこから出ているのかと考えると、あくまで推測であるが、チェックオフ制度にあるのではないかと思う。会社が給与天引きで組合費を徴収することで、莫大な資金が労働組合に集まり、組合幹部は労働貴族化する。そこから日当をもらって人々が国会を取り囲んだり国連に行ったりしているのではないだろうか。組合費が労働者の望むかたちで公正に使われているのか疑問であり、チェックオフ制度を禁止することで、糧道を断つ必要があるだろう。」と、日本の反日勢力の資金源についての仮説を披露され、「6月19日から勝兵塾ACC合同海外視察研修として、グアムの戦跡を訪ねる慰霊の旅を行う。さらに6月30日にはアパのランドマークホテルとなる、アパホテル〈国会議事堂前駅前〉の起工式を行う。この地はかつて派閥の事務所があったTBRビルであり、首相官邸の斜め前、国会議員会館の前という立地で、すでに12名の国会議員から出席の連絡を頂いている。これからさらに増えるだろう。」と、今後の活動について告知をされて会を締め括られました。